根管治療

「米国式」が高い成功率を誇る理由

根管治療には「日本式」と「米国式」があり、米国式の方が圧倒的に成功率が高いです。

• 日本式：成功率　50％前後
• 米国式：成功率　90％以上

日本ではまだ多くの歯科医院が「日本式」の治療を行っています。
そのため、「治療後、再発してしまった」「何度も治療を繰り返している」「最終的に抜歯と言われた」等で悩まれている方が多くいらっしゃいます。

なぜ成功率が高い「米国式」治療を行う歯科医院が少ないのでしょうか？
その理由を率直に言うと、米国式を「保険内」で行うと利益が出ないからです。

経営面から考えれば利益は大切です。
しかし、患者さんの歯を守ることも同じように大切であると考え、当院では「保険内」で「米国式」根管治療を行う決断をしました。

それでは、「日本式」と「米国式」の「違い」についてお伝えします。

「日本式と米国式」根管治療の比較

	日本式	米国式
ラバーダム利用	一般的には×or△	〇
利用する道具	ステンレスファイル ※精密な治療が難しい	ニッケルチタンファイル ※精密な治療が可能
マイクロスコープ利用	×or△	〇
来院回数	4回～8回の来院	2回～3回の来院
治療薬	ゴム ※再発リスクあり	MTA ※再発リスクが低い

「米国式」根管治療を具体的にご紹介します

米国式の特徴は、下記の3点がポイントです。

• 拡大された視野（マイクロスコープ）での治療
• 無菌状態での治療
• 殺菌の徹底

「視野の拡大」

根管治療とは、根管内の細菌感染した部位を除去する治療です。

根管内は暗くて、狭くて、枝分かれしています。
これを肉眼で見て、綺麗にお掃除していくのは、困難な作業です。

そこで、「マイクロスコープ」という歯科用顕微鏡を使用し、肉眼の何十倍も視野が拡大し、治療を行います。

下の画像は、肉眼とマイクロスコープで見た視野を比べたものです。

どちらが、精度の高い治療を行えるかは明らかです。

マイクロスコープを利用することで、以下のメリットが生まれます。

• 治療回数／来院回数の短縮（2回～3回）
• 成功率の向上
• 抜歯リスクの低下
• 再発率の低下

「無菌状態」で治療

根管治療の際に、根管内に「唾液」が入ってしまうと、再感染の原因となります。
唾液には多くの細菌が含まれているからです。

これを防止するために「ラバーダム」の活用や「隔壁をつくる処置」を行います。

「日本式」ではほとんど行われていませんが、成功率を大きく左右するほど重要な処置です。

「殺菌の徹底」

お伝えしている通り、根管治療は根管内の細菌感染した部位を除去する治療です。
その精度を高めるために、次のような取り組みも行っています。

う蝕検知液

う蝕検知液を使うと、感染している部分に赤く色が付くので、虫歯の削り残しがなく、健康な部分を削るリスクも減ります。

EDTA

EDTAという薬剤を使って、治療後の「歯の削りかす」を溶かすことで、汚れをしっかり落とし、殺菌効果を高めます。

MTAセメント

MTAセメントにより治療後、「根管の隙間」をしっかり埋めることで、再発を防止します。
細菌作用もあり、再発リスクを抑えます。

通常の治療では「対応できないケース」でも対応できます

症状が悪化し、歯の根の先端に膿がたまってしまうと、抜歯を選択する医院が多いです。
しかし、「歯根端切除術」によって、抜歯せずに治療できる場合があります。

歯根端切除術

歯根端切除術とは、根の先にたまっている「膿」を外科処置で取り除く方法です。
上のイラストが示すように、歯茎の一部を切り開き、根元にたまっている膿を除去します。

「セカンドオピニオン」にも対応

根管治療は難しい治療で、再発してしまう患者さんが多いです。
ご説明した通り「日本式」の治療では、悪化する一方だと思います。

手遅れになる前に、「セカンドオピニオン」をお勧めします。

当院では、「マイクロスコープ」を使って、患者さんの根管内がどのような状態になっているかをきちんとご説明します。

次のような方、ぜひ一度ご相談ください。

• 再発を繰り返している
• 1年以上治療を続けている
• 他院で抜歯と言われたが残したい